子鉄が喜ぶ電車の絵本をさがしているママパパにおすすめ!
鉄道大好きな子鉄が喜ぶのは、やっぱり鉄道の絵本。
でも、絵本って、ジャケ買いすると文字量やストーリーが「思ってたのと違った…」ってなったりしますよね。
子鉄クラブでは、ママたちが我が子に合った絵本をじっくり選べるよう、
知育に繋げるポイントや、3歳の息子が実際に読んだときの反応などを、
ママ目線で詳しくレビューしています!
絵本のきほん情報
作品情報
- タイトル:『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』
- 出版社:株式会社福音館書店
- 作・絵:バージニア・リー・バートン
- 訳:村岡 花子
- 初版年月日(発行日):1961年08月01日
- シリーズ:世界傑作絵本
- ページ数:46頁
- サイズ:31cm×23cm
- SBN: 9784834000047
対象年齢
福音館書店のホームページによると、対象年齢は以下のとおりです。
- 読み聞かせ:4歳から
- ひとりで読む:小学生低学年から
少し難しい&長いものの、個人的には3歳も大丈夫だと思います!
各ページの文字量や一文あたりの文字量が長めなので、しっかりと理解できるのが4~5歳くらいかな?という印象です。
絵本の内容は?
ストーリーや、絵本から得られる情報をご紹介します。
登場する車両
- 蒸気機関車
ストーリー
ちいさな機関車「ちゅうちゅう」はいつも、小さな駅と大きな駅の間を客車や貨車を引いて走る毎日。
ある日「ちゅうちゅう」は、もっとはやく走ってみんなの注目を浴びたい、きれいでかわいい私を見てほしい、と思い、重い客車や貨車を置いて、ひとりで勝手に走り出します。
しかし、「ちゅうちゅう」の思いとは裏腹に、人も動物も、勢いよく走る「ちゅうちゅう」に驚き、踏切では、「ちゅうちゅう」のせいで車が大混乱。
上がりかかったはね橋を飛び越えた際に炭水車は落下し、大きな駅の操車場を突っ切ります。
そんな「ちゅうちゅう」にみんなは怒ります。
一方、町を抜けた「ちゅうちゅう」は、もう何年も使われていない古い線路に迷い込んでしまいます。
おまけに、石炭も水も無くなり、ついに「ちゅうちゅう」は動けなくなってしまいます。
そんなところに、「ちゅうちゅう」の機関士たちが、最新式の汽車に乗って「ちゅうちゅう」を迎えにやってきたのでした。
逃げてもあまりおもしろいことがないと分かった「ちゅうちゅう」は、帰る途中、これからはちゃんと重い客車や貨車を引いて走ると約束するのでした。
絵本の特徴
この絵本は、村岡花子さんの翻訳本です。
村岡花子さんは、NHKの朝ドラ「花子とアン」のモデルとなっていて、
『赤毛のアン』を翻訳したことでも有名です。
そのほかの特徴は次のとおりです。
- ひらがなとカタカナで書かれています。
- イラストはモノクロ。
- 蒸気機関車の「ちゅうちゅう」は、鉄道にしては少数派の女の子の機関車(推定)。
- 表紙裏には、絵本の舞台となった場所が地図のように描かれています。
- まるで絵の一部のようなデザイン性の高いレタリング。
(この絵本の文章は、まるで絵の一部であるかのように配置されていて、デザイン性や遊び心が感じられます。)
我が家の子鉄の反応
聞きなれない擬音語に「?」
すでに「ポッポー」という蒸気機関車の擬音語に慣れていた息子は、「ちゅうちゅう」という擬音語にはじめは違和感を感じていました。
「ちゅうちゅうってなに?」と聞かれ、「ポッポーのことだよ」っていうと、「ちがうよ~」と言っていました。
でも、何度か読むうちに慣れたようです。
説明的な長めの文章
一文あたりの文字量も多めで、機関士の名前がフルネームで紹介されたりと、説明的な文章が多いです。
そのため、「早く次のページ」とせかされることもありました。
4、5歳になると、もっとしっかりと聞けるかも?
頭の中で地図を描ける
表紙の裏に、物語の舞台となった場所が俯瞰で見られる地図(見取り図?)のような絵があります。
各シーン・イベントの起きた地点や走行したルートを、地図で確認することができるのです。
3歳児にはちょっと難しいかな?と思いきや、「ここで車がぶつかってた?それからここを走って…」と、こちらから説明するまでもなく理解していました。
いつの間にやら空間把握能力が培われていたことに感心してしまいました!
はね橋大好き
『ちゅうちゅう』が、上がりかかったはね橋の上を飛び越えるシーンがあります。
我が家の子鉄は、このはね橋のシーンが大好き。
絵本を読んでからは、プラレールのはね橋でよく遊ぶようになったり、
同じように、上がりかかったはね橋を「機関車トーマス」が飛び越えるシーンを何度も観たがりました。
ちょい足し知育
この『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』を読んだら、ちょい足し知育をしてみましょう!
はね橋って本当にあるの?
絵本に登場する、橋が二つに分かれている「はね橋」。
空想上の橋かと思いきや、実は日本に存在する橋なんです。
鉄道ではなく、歩道ではありますが、ららぽーと豊洲の「アーバンゲートブリッジ」もそのひとつです。
また、はね橋は川崎市にもありますが、残念ながら私有地のため、見るのは難しいようです…。
プラレールのはね橋で遊んでみよう!
はね橋を覚えたら、絵本の世界と現実世界をリンクさせてみましょう!
プラレールの商品の中に、単品で購入できるはね橋と、レールセットの一部になっているはね橋があります。
いずれもはね橋自体に電池は不要で、車両が通ると、その重みで自動的にはね橋が下がる仕組みになっています。
プラレール商品:「レールセットA」
こちらは、
- はね橋
- レール
- 信号機
がセットになった商品です。
プラレールの車両を一つ足すだけで、そのまますぐに遊ぶことができます。
まだプラレールを持っていない場合は、初めてのセットとして購入するのもおすすめです。
なお、こちらのはね橋はセット販売のみで、単品では販売されていないようです。
ちなみに、我が家でもこちらを購入していましたが、うっかり私が踏んづけてしまったために、はね橋が壊れてしまいました…
プラレール商品:「J-05 はね橋」
こちらは、単体で販売されている情景部品です。
「レールセットA」よりも頑丈な作りになっています。
こちらは、普通の青いレールに繋げることが出来るので、手持ちのプラレールがある場合は繋げて遊ぶことができます。
はね橋の下は道路になっていて、トミカなどの車を走らせることで遊びの幅が広がります!
黄色と黒の警告表示はシールになっていて、開封後に自分で貼る必要があります。
小さい蒸気機関車を見に行こう
横浜市内で気軽に行けて、小型の蒸気機関車を見ることができるといえば、桜木町駅と原鉄道模型博物館!
桜木町駅新南口のシァル桜木町アネックスには、本物の蒸気機関車が展示されています。
無料です。
小さめで、客車もくっついていて、「ちゅうちゅう」みたいにかわいい機関車です。
もう少し足をのばすと、世界的に有名な鉄道模型製作・収集家の原信太郎さんの約2,500両のコレクションが収蔵されている原鉄道模型博物館があります。
「ちゅうちゅう」に似た蒸気機関車の模型があるかも?
小学生で鉄道模型を製作しはじめ、生涯鉄道を愛し続けた人で、なんとコクヨ株式会社の専務にまでなったすごい人だよ!
まとめ
『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』は、1961年に初版本が出た、歴史あるロングセラーかつ世界中で読まれてきた名作絵本です。
モノトーンのやさしいタッチの絵で、文字の配置までもがデザイン性が高く、目でも楽しめます。
文章の内容的には4歳以上にお勧めの絵本なのですが、目で見て楽しむのであれば1、2歳でもおすすめです。
実際、1歳の頃に購入しているママ友が多数います。
長い期間楽しむことができる絵本であり、理解度によって子供の成長が確認できる面白い一冊であるといえます。