子鉄が喜ぶ電車の絵本をさがしているママパパにおすすめ!
大人も驚く、とにかくすごい電車の絵本『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』をご紹介します。
鉄道大好きな子鉄が喜ぶのは、やっぱり鉄道の絵本。
でも、絵本って、ジャケ買いすると文字量やストーリーが「思ってたのと違った…」ってなったりしますよね。
子鉄クラブでは、ママたちが我が子に合った絵本をじっくり選べるよう、
知育に繋げるポイントや、3歳の息子が実際に読んだときの反応などを、
ママ目線で詳しくレビューしています!
絵本のきほん情報
作品情報
- タイトル:『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』
- 出版社:株式会社福音館書店
- 文:竹村宣治
- 絵:大友康夫
- 発行日: 2011年06月
- シリーズ:福音館の科学
- ページ数:36頁
- サイズ:24cm×26cm
- SBN: 9784834026665
対象年齢
福音館書店のホームページによると、対象年齢は以下のとおりです。
- 読み聞かせ:4歳から
- ひとりで読む:小学生低学年から
少し難しい&長いものの、個人的には3歳も十分OKだと思います!
絵本の内容は?
ストーリーや、絵本から得られる情報をご紹介します。
登場する主な電車
- JR東日本 E233系 中央線
少しだけ登場する電車
- JR東日本 E233系 京浜東北線
- JR東日本 E211系 東海道線
- JR東日本 山形新幹線 E3系(ミニ新幹線)
- JR東日本 東北新幹線 E2系
- 東京メトロ 営団02系 丸ノ内線
ストーリー
この絵本はなんと、車掌のやまなかさんが翌日の乗務に備えて、21時すぎに車掌区へ行くところから始まります。
翌朝午前3時30分に起床し、朝の支度を済ませ、事務室へ出勤し、朝いちばんの中央線に乗務します。
お客さんが乗り降りするためのドアを開き、お客さんへの案内放送、運転士さんとの合図のやりとり、発車ベル、レピーター信号の確認、ドアを閉める…駅での車掌さんのお仕事は本当にたくさん!
電車が発車してからも、仕事はまだまだあります。
途中の駅では、発車直後に緊急停止したり、身動きしないお客さんに声をかけたり、お客さんの忘れ物を捜したり…トラブルもたくさん!
そして午前6時すぎ、やまなかさんはようやく朝の休憩時間を迎え、お弁当を食べるのでした。
得られる知識・学び
中央線始発列車に乗務する車掌さんが、乗務員用寝室で起床して、乗務して休憩を迎えるまでの仕事の手順がとても細かく描写されています。
電車の運行は時刻が重要なポイントになってくるため、発車時刻、到着時刻など、各所で時計描かれています。
時計の読み方を練習中の子鉄にもぴったりです。
絵本の特徴
この絵本のすごいところは、本物の元・車掌さんが書いた絵本である点です。
そう、本物の車掌さんなんです。
実際に乗務していた車掌さんだからこその細かくてリアルな表現が随所にみられます。
だから、子鉄だけでなく大人の鉄までもが唸る素晴らしい絵本になっているのです。
そのほかの特徴は次のとおりです。
- ストーリー部分の文章はすべてひらがなとカタカナで書かれています。
- 途中で登場する用語の解説には、漢字(ふりがなつき)が使用されています。
(これらの難しい用語は、ストーリー上ではなく用語解説のような形で登場するため、読み飛ばすことができます。) - 作中に、車掌さんの持ち物、表紙の裏には、東京駅から高尾駅までの路線図が描かれています。
我が家の子鉄の反応
『いちばんでんしゃのうんてんし』は一度の読み聞かせで10分以上かかる長い絵本です。
この絵本を一緒に読んだ3歳の息子(と30代鉄男)の反応をご紹介します。
電車の登場が遅い
シリーズ本の『いちばんでんしゃのうんてんし』を既に読んでいたのですが、そちらよりも更に電車の登場が遅いんです。(笑)
なんと6ページ目でようやく中央線が登場します。
そのため、いつもではありませんが、息子は出勤シーンは読み飛ばそうとすることがあります。
お気に入りすぎる
この『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』は、とにかくお気に入りの絵本です。
初めて読んだのは図書館の絵本だったのですが、気に入りすぎて2回も貸出延長をしてしまいました。
節約中だったので絵本の買い控えをしていたのですが、これ以上貸出延長するのもどうかと思い、楽天の買い回りセールでポチったのでした…。
持ち物一覧が大好き
息子は、車掌さんの持ち物一覧コーナーが大好き!
持ち物を覚えたいらしく、指差し呼称のように一つ一つ声に出して毎回確認しています。
「ダイヤ!こうろひょう!…じこくひょう?」と声にする姿がとてもかわいいです。
ちょい足し知育
この『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』を読んだら、ちょい足し知育をしてみましょう!
シリーズ本を読んでみよう
『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』が好きなら、きっとこの絵本も好きなはず!
シリーズ①:『いちばんでんしゃのうんてんし』
シリーズ絵本に『いちばんでんしゃのうんてんし』があります。
こちらも、朝一番に出発する中央線のお話です。
運転士さんが、朝早くに起きて出勤して、始発電車の点検をして…と、ドキュメンタリーのような絵本で、とにかく電車が大好きな子鉄に超絶おすすめの絵本です。
読み比べると、車掌さんと運転士さんの仕事の違いがよくわかり、電車に乗ったときの着目ポイントが変わってきます!
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シリーズ②:『ぼくのママはうんてんし』
厳密にいえばシリーズではないのですが、この絵本の挿絵を描いている大友康夫さんによる『ぼくのママはうんてんし』も一見シリーズのように見えます。
この絵本にも中央線が何度も登場しますが、大きく違っているのは、家族の物語がメインである点です。
主人公は、中央線運転士のママの息子である「のぞむ」。
大好きなママの誕生日祝いのサプライズを、看護師のパパと計画します。
電車色の強い絵本ではありますが、ストーリーが面白いので、電車好きでない兄妹と一緒に楽しむことのできる絵本です。
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時計を学ぼう
電車の運行は時刻が重要なポイントになってくるため、発車時刻、到着時刻など、各所で時計描かれています。
時計の絵の上には「ごぜん」の表記があり、時計の絵の下にはデジタル時計の表記もあります。
そのため、時計の勉強を始めたばかりの子鉄にもおすすめです。
我が家では、交通新聞社の『でんしゃでおぼえる! とけいえほん』を活用して時計の勉強をしています。
色分けされた短針・長針を手で動かすことができ、時計の動きの理解が深まります。
車掌さんをみてみよう
車掌さんの絵本を読んだなら、本物の車掌さんを見てみるのが一番!
車掌さんは一番後ろの車両の乗務員室にいます。
絵本の中と同じように、車掌さんは駅で発車メロディのスイッチを押したり、レピーターを指さしたり、色々な作業をしています。
ただ、発車メロディのスイッチは、路線によって位置が違います。
ホームドアがある路線では、ホームドア自体にスイッチが設置されていることもあるようです。
地下鉄が地上を走ってる?
この絵本の31ページに登場する丸ノ内線ですが、地下鉄であるはずなのに、中央線の上を走行しています。
これは、丸ノ内線が地下の比較的浅いところを走行しているため、お堀や谷などの深いところでは地表に顔を出してしまうからです。
地方出身かつ非鉄の私は、赤色の塗装から、てっきり京葉線かと思っていました。(鉄オタ夫に鼻で笑われました)
ちなみに、息子は「京急だよ!」と言っていましたが、パンタグラフや室外機の凸部分が無いことをパパから指摘され、納得していました。
確かに、京急にも京葉線にもあるはずのパンタグラフなどが描かれていません。
非鉄の私は全然気づきませんでした…。
まとめ
車掌さんの仕事をまるで一緒に体験しているかのような絵本『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』。
鉄オタである我が夫30代をも唸らせる、本当にすごい一冊です。
あまりに詳細に描かれているため、ちょっと笑ってしまったりします。笑
専門用語もたくさん登場しますが、「うちの子にはちょっと難しいかも…?」と思わず、試しに読んでみることをおすすめします!
次に電車に乗ったとき、きっと見える景色がこれまでとは違っているはずです。